リースと購入

複合機はリースと購入どちらがお得?

一般的には企業でコピー機や複合機を導入する際には、購入、リース、レンタルといった方法がありますが、レンタルは短期間での使用の場合に選択肢に入るものなので、多くはリース、次に購入といった順になります。では、この複合機のリースと購入にはどのような違いがあるのでしょうか?それぞれ比較しながらご紹介していきます。

複合機のリースと購入、どのように違うのでしょうか?

まず、所有権は購入の場合は当然購入企業となり、固定資産にもなりますが、リースの場合はリース会社になり、リース期間でも固定資産にはなりません。購入の場合、大切に使用すれば長期に渡って使うことができますが、リースの場合は基本的に5年から7年程度が一般的となります。また、初期費用がかからないリースが気軽なことに対し、購入の場合は初期費用もかかるため、慎重な決断も必要となります。さらに購入の場合、経費処理はできませんが、減価償却が必要になってきます。一方、リースの場合は経費処理はできますが、減価償却の必要はありません。
このように、複合機のリースと購入とでは、それぞれ正反対の違いがあると言えるのです。では次に、複合機をリースで使用する場合の良いところや悪いところを見ていくことにしましょう。

複合機リースにはこんな良いところがあります。

まずはじめにリースの良いところとして挙げられるのは複合機の最新機種を安く使うことができるという点です。購入の場合も購入時には新品・中古品を選ぶことはできますが、高額のため中古を購入する企業も多く、新品を購入できたとしても数年後にはどんどん古くなってしまいます。
また、支払総額で見れば新品購入よりも高くなってしまうリースですが、月々のリース料の支払いは新品購入よりも安く抑えることができるため、高額の出費は控えたいという企業にはリースがおすすめと言えます。
次に、前述にもあるように、リースの場合は全額を経費扱いにできるため、わずらわしい経理処理も必要がないという点です。そのため、税務上も損金として扱われるので、資産計上する必要もありません。
次にリース契約を結ぶ際は合わせてカウンター保守契約も結ぶのが一般的です。このカウンター保守契約は印刷枚数によって料金が決められ、支払期間も決まっているのでランニングコストの支払準備や対策が立てられやすいといった点も企業にとっては大きなメリットと言えます。

複合機リースのこんな点に注意しましょう。

複合機をリース契約する際、まず審査が必要になりますが、審査にパスし契約すると原則として中途解約できないことがデメリットの一つです。つまり、一般的に3年から6年の契約期間内は毎月ランニングコストに縛られてしまいリスクが発生します。また、期間内のキズなども基本的にはユーザー責任となります。さらに故障後に途中解約したい場合も違約金は自己負担となるため注意が必要です。

複合機リースの相場とは?

複合機のリース料金は主に1分あたりA4用紙を何枚印刷できるかといった性能によって変わってきます。相場としては下記のとおりです。

  • 15枚以上タイプ
    リース料金4,000円~8,000円+カウンター料金(カラー/モノクロ単価)
    30~20円/8~3円
  • 20枚以上タイプ
    リース料金7,000円~15,000円+カウンター料金(カラー/モノクロ単価)
    25~20円/3.5~2円
  • 30枚以上タイプ
    リース料金12,000円~18,000円+カウンター料金(カラー/モノクロ単価)
    22~18円/3~1.8円
  • 40枚以上タイプ
    リース料金15,000円~23,000円+カウンター料金(カラー/モノクロ単価)
    20~15円/2~1.5円
  • 50枚以上タイプ
    リース料金18,000円~25,000円+カウンター料金(カラー/モノクロ単価)
    15~10円/1.5~1円

複合機購入にはこんな良いところがあります。

お金を支払うと同時に会社の資産となる点はメリットと言えます。また、所有権が自社となるため売却や譲渡の選択といった自由な可能性も生まれます。さらに、金利に厳しい経営者は資金に余裕がある場合は分割払いを避けて一括購入することで、会社が借金をしないよう運営しています。そして、経理上は減価償却なので費用計上が可能というのもメリットです。価格によって、買ってから1年で費用として処理する場合もありますが、中古で少ない機能しかない機種の場合でも総額が10万円は下らないため、そのコストを一括計上するか数年で計上するか検討することもできます。

複合機購入のこんな点に注意しましょう。

新品の複合機を導入する場合、金額が100万円以上の高額出費が必要となります。また、安い価格でも十分な機能を持つ中古機器もありますが、購入後に故障してしまうリスクもあるので、こうした点はデメリットと言えます。
また、カウンター保守契約を保守業者と別途結ばなければならないといった煩わしさもあります。さらに、減価償却などの事務処理が増えるばかりでなく、固定資産といった資産税もかかってきます。そして、リースと違い購入はその複合機が不必要となった時点で処分するのも自社となるため、手間も負担もかかります。

複合機購入の相場とは?

購入の場合、新品と中古品、カラーなのかモノクロなのかによっても相場は異なります。

  • 新品カラー複合機…120~400万円以上
  • 新品モノクロ複合機…70~300万円以上
  • 中古カラー複合機…5~35万円以上
  • 中古モノクロ複合機…5~25万円以上

複合機のリースと購入の違い、ご確認いただけたでしょうか。法定耐用年数が5年であり、寿命を表す印刷枚数は300万枚となっています。どちらかを検討する際はそれぞれのメリットやデメリットだけでなく、ご自分のオフィスが必要とする用途や経営環境等を考慮し、5年使用するとしてどちらが最適かを判断するようにしましょう。